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ITコーディネータ(ITC)活用の有効性 3/4
良いITコーディネータ(ITC)を選ぶコツ
悪いコンサルティングを受けると、不用な出費が増えたり、仕事の効率が低下したり、最悪の場合によってはそれまでの投資が無駄となってしまうことにもなりかねません。
ある意味、ITコーディネータの選択が成功/不成功の分かれ道とも言えます。
そこで、どうすれば良いITコーディネータを選ぶことができるか?ということになります。
コンサルタント等の選択について解説する書籍などでは次のような事が書かれています。
・会社名で判断でず、担当者の判断する。
・成功事例やセールストークに惑わされない。
・専門知識や関連資格を有していることを確認する。
・同企業規模、同業種でのコンサルティング経験の有無を確認する。
・料金で決めない。
・複数のITコーディネータからの意見や提案を比較する。
・信頼できる知人の紹介を受ける。
内容は誰もがその通りであると思われる一般的な事ばかりです。しかし、それに基づいて選択できる状況にあるかと言うと実際には難しいものがり、決定的な方法をここで紹介できないのが現実です。
でも、これだけは言えます。
「ITコーディネータと『馬が合う』か?」を見極めることです。
コンサルタントは属人的な仕事であり、まさに乗馬のごとく、「馬」と「乗り手」が一体となり、互いの信頼関係が構築できなければ、良いコンサルティングは行なえません。
人の資質を、瞬時に見極めることは容易ではありませんが、幾度かの話し合いの中でそれを把握する事は、企業経営をされている方々にとっては難しいことでは無いと思います。
取り合えず、筆者の考える良いITコーディネータといえる条件を並べておきます。
1、IT活用の本質をわきまえているか
ITは道具であり、目的を実現する手段として活用するものです。
目的とは、「経営者の想い」であり、その背景には、企業としての存続と成長という使命があるはずです。その想いの実現こそが本質です。
ITコーディネータが情報処理技術者でなく、経営コンサルタントの姿である部分です。
常に本質を正しく把握しているかを確認しておく必要があります。
2、分かりやすく話してくれるか
相手が専門家だからと言って全てお任せで済ませてはいけません。
専門用語は一般の人には難しいものもありますが、分からない事は「聞く」ことです。一度で分からない事は何度も納得するまで「聞く」ことが必要です。
専門用語を知らない人に、その内容を上手く伝えられらるかによって、その知識の深さやコンサルタントとしての資質を知ることができます。
ただ、いくら分かりやすく説明できても、専門的分野に固執したり、理論やコンセプトに偏りすぎてしまう場合は要注意です。
3、情報源の豊富さ確かさ
同企業規模、同業種でのコンサルティング経験大切ではありますが、これを重要要件とする必要はないと思います。
先にも書きましたように、ITコーディネータは豊富な情報源を持っていますから、当人の経験のみに固執する必要はありません。
分からない事は分からないとはっきり言えて、その上で、『調べてきます。』とか『仲間に協力を求めます』などと適切な対応してもらえるかが重要です。
つまり、当人は直接的な経験が無くとも、背後にそうした豊富経験を持つネットワークが存在し、それを活用できる人であるかを見極めることです。
知ったかぶりされて、後で、「思惑通りにならなかった。」ということがないようにする必要があります。
4、本当に自社のことを考えてくれているか
会社にふさわしい提案を導き出すには、会社の事情をより深く理解しようとする姿勢が大切です。その上で、現状の問題点を掘り起こし、どのような考え方に基づいて業務改善を進めるかなど、会社にとって真に相応しい方法を納得できる形で提示してもらう必要がります。
互いの意見が異なるならば、激しく議論することも辞さない覚悟で望んでもらいたいものです。
トップの言うがままに「ハイ、ハイ」と聞き入れるだけだったり、会社の事情を良く理解できないままに、他社の成功事例をはめ込もうとする姿勢からは、効果的なシステムは誕生しません。
これらは、筆者が常にこうありたいと思っているところでもあります。
と言うと・・・、まだ、その域に達していない。ということになりますか?・・・(^_^;
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